常陸牛|旅先の味と家での楽しみ方
常陸牛は、関東の茨城で育てられた牛肉の呼び名です。どんな特徴があるか、家でどう扱えばよいか、選び方までを店先の目線でまとめておきます。
店先のやりとり
常連さん
いい牛肉を買ったのですが、焼き方が分かりません。
店主
冷蔵庫から出して20分置いてください。あとは弱火でふたをして、中心まで火を通せば大丈夫ですよ。
店主のひとことよい肉ほど、味付けは塩だけで足ります。
どんな味か
常陸牛は、茨城県で一定の期間育てられた黒毛和種の牛肉に付けられる呼び名です。決められた基準を満たしたものだけがこの名で売られます。土地の名を冠した、地域の銘柄のひとつです。
特徴
- 脂が細かく入るのが特徴とされ、火を通すとやわらかい口当たりになります。
- 肉そのものに甘みがありますので、味付けは濃くしないほうが持ち味が出ます。
- 部位によって向き先が変わります。もも肉はしゃぶしゃぶや煮込み、肩ロースはすき焼きが扱いやすいです。
食べ方・楽しみ方
- すき焼きにするなら薄切りを選び、割り下に入れて中心まで火を通してからいただきます。
- しゃぶしゃぶは湯にくぐらせるだけでは足りません。色が完全に変わるまで通してください。
- 厚みのある肉を焼くときは、弱火でふたをして、中心までしっかり火が入るまで待ちます。
家で楽しむなら
家で扱うなら、まず冷蔵庫から出して20分置いてください。冷たいまま火にかけると、中まで通る前に外が固くなります。味付けは塩とこしょうだけで十分です。すき焼き、肉じゃが、牛丼の三つなら、薄切りをそのまま使えて扱いやすいです。
由来
茨城では古くから農耕のために牛が飼われてきました。その流れをくんで、戦後に食用としての肥育が広がり、土地の名を冠した呼び名で出荷されるようになったと言われます。
よく聞かれること
どんな部位を選べばよいですか。
すき焼きや肉じゃがなら肩ロースの薄切り、しゃぶしゃぶならももの薄切りが向きます。焼いて食べるなら、厚みのそろったものを選んでください。厚みがばらつくと火の通りもばらつきます。
保存はどうしますか。
買った日に使うのが一番です。冷蔵なら2日、冷凍なら一枚ずつ包んで2週間が目安になります。解凍は冷蔵庫の中でゆっくり。常温に出したままにしないでください。
焼くときの火加減を教えてください。
強火で表面に焼き色をつけたあと、弱火にしてふたをしてください。厚みが2cmなら片面3分ずつが目安です。中心まで火を通し、切って赤みが残っていればさらに1分足します。