パン切り包丁|選び方と長持ちさせる手入れ
パン切り包丁は、刃に波のついた細長い包丁です。種類の違いと選び方、切るときのこつ、手入れのしかたを、店先の目線でまとめました。
店先のやりとり
常連さん
普通の包丁ではだめですか。
店主
切れないことはないですが、中がつぶれます。引いて切る形の一本があると楽ですよ。
店主のひとこと押さずに引く。それだけで切り口が変わります。
どんな道具か
パン切り包丁は、刃先を波形にして、押さずに引いて切るための包丁です。やわらかいパンをつぶさずに切れるので、一本あると食卓の支度がぐっと楽になります。
種類と違い
- 波が大きい刃。皮の固いパンに向き、力をかけずに切り込めます。
- 波が細かい刃。やわらかい食パンでも切り口が毛羽立ちません。
- 波が途中までの刃。先で切り込み、根元で薄く切り分けられます。
- 刃渡り20cm前後の物。食パン一斤をひと引きで切れる長さです。
- 刃渡り25cm以上の物。大きな丸いパンやケーキにも使えます。
選び方
- 切りたいパンの幅より、刃渡りが5cm長い物を選びます。ひと引きで切れると切り口がきれいです。
- 波の大きさを見ます。食パン中心なら細かい波、皮の固いパンも切るなら大きい波が向きます。
- 持ち手の厚みを確かめます。手に余る太さだと、引くときに力が逃げます。
- 研ぎ直しを受けてくれる作りかどうか。長く使うなら、ここが分かれ目になります。
使い方と手入れ
使い方
- 刃の根元を当てて、押さずに前後へ引きます。力ではなく長さで切ります。
- 焼き立ては10分置いてから切ります。熱いうちは中がつぶれます。
- 刃をパンの面に対してまっすぐ立てます。傾くと切り口が斜めになります。
手入れ
- 使ったらすぐ洗い、波の間に残ったくずを歯ブラシで落とします。
- 水気は柄の付け根まで拭き取ります。ここに残るとさびの元になります。
- 刃が触れないように、さやか布に包んでしまいます。波がつぶれると切れ味が落ちます。
よく聞かれること
切れ味が落ちたら研げますか。
波刃は家の砥石では難しいです。買った店か刃物を扱う店に相談してください。目安は二、三年に一度で十分です。
食パン以外にも使えますか。
皮の固いパン、スポンジのケーキ、大きなサンドイッチにも向きます。やわらかくてつぶれやすい物は、たいてい引いて切るときれいにいきます。
くずが散らかって困ります。
まな板に紙を敷いてから切ると、そのまま包んで捨てられます。切る前にパンを10分置いて落ち着かせるのも、くずを減らすこつですよ。