294二九四とうふ店町の豆腐屋が書く、毎日のごはん帖
文字

ホーム作り方 › おでん

おでんの作り方|材料・手順・店主のコツ

おでんは、煮込む時間より寝かせる時間が味を決めます。だしの取り方と種の入れる順番を押さえた、家庭のおでんの作り方をご案内します。

調理時間の目安 60分分量 2人分難しさ ふつう

更新日 2026-09-13

店先のやりとり

常連さん

おでんの大根が、いつも味が入りません

店主

下茹でを省いていませんか。とぎ汁で十分茹でてから鍋に入れると、すっと染みますよ。

店主のひとことおでんは、冷めるときに味が入ります。

材料(2人分)

鍋の八分目までが目安です1200ml
だし昆布 前の晩から水に浸しておきます10センチ角1枚
かつお節 削り節の袋入りで結構です20g
薄口醤油 色を濃くしたくないので薄口を使います大さじ3
みりん 甘みと照りを付けます大さじ2
最後に味を締めるために使います小さじ1/2
大根 太い部分を選び、三センチの輪切りにします1/3本 約400g
固ゆで卵 黄身まで固まるまで茹でて殻をむきます2個
厚揚げ 湯をかけて油を落とし、半分に切ります1枚
こんにゃく 三角に切り、下茹でして臭みを抜きます1枚
ちくわ 斜め半分に切ります2本
結び昆布 だしにも味が移ります4個

作り方

  1. 前の晩に鍋へ水と昆布を入れておきます。大根は面取りし、米のとぎ汁で十分下茹でします。大根の下茹では省けません。ここで味の入り方が決まります。
  2. 昆布の鍋を弱火にかけ、沸く直前に昆布を取り出し、かつお節を入れて二分おきます。沸かすと昆布のぬめりが出ます。鍋肌に泡が付いたら火を弱めます。
  3. こしただしに薄口醤油、みりん、塩を入れ、火の通りにくい大根とこんにゃくを入れます。固い種を先に入れると、全部が同じ頃に仕上がります。
  4. 弱火で三十分煮ます。煮立たせず、鍋の縁が静かに揺れる火加減を保ちます。ぐらぐら煮ると練り物が崩れ、だしが濁ります。
  5. 厚揚げ、卵、ちくわ、結び昆布を入れ、さらに十五分煮て火を止めます。練り物は煮すぎると小さく縮みます。後半に入れるのがこつです。
  6. そのまま一時間以上おいてから、食べる前に温め直します。冷めるときに味が入ります。ここが仕上げの工程です。

店主のコツ

  • 買い物は、大根を太い部分で選ぶことです。下のほうは辛みが強く、煮ても筋が残ります。
  • 火加減は、終始弱火です。鍋の縁が静かに揺れる程度を保てば、だしが濁りません。
  • 味の調整は、翌日を見越して薄めにしておきます。煮返すたびに味は濃くなっていきます。

しまうとき・作り置き

冷蔵鍋ごと冷まして冷蔵で三日が目安です。取り分けは乾いた菜箸で行います
冷凍大根と卵は食感が変わるので向きません。だしだけなら一か月もちます
温め直し弱火で十分、湯気が立つまで温めます。沸騰させると練り物が崩れます

味を変えてみる

  • 牛すじを下茹でして加えると、だしにこくが出ます
  • じゃがいもとトマトを入れると、洋風の煮込みに寄ります
  • 練りがらしの代わりにゆず皮を添えると、後口が軽くなります

汁の塩分が気になる方は、種を中心にいただくとよいでしょう。

よく聞かれること

だしの素だけでも作れますか

作れます。その場合は昆布を一枚だけでも足してください。香りの厚みが出て、家庭のおでんらしい味に近づきます。

練り物はいつ入れるのがよいですか

後半十五分で十分です。長く煮ると身が縮んで、だしに塩気ばかりが出ます。温め直すときも短時間にしてください。

何日ぐらいもちますか

冷蔵で三日が目安です。毎日一度火を入れ、湯気が立つまで温めてから冷ましてください。取り分けは乾いた箸で行います。